葬儀費の基準額としては、「自賠責保険、任意保険、弁護士会」の3つの基準があります。

自賠責の基準としては原則６０万円までですが、６０万円を超える事が明らかな場合には１００万円の範囲内で認められます。

任意保険の基準は現在では公表されていません。自賠責基準と比べ若干高い程度だと考えればよいと思います。

弁護士会基準としては１５０万円です。ただ、実際に支払った額が１５０万円に満たない場合にはその金額を限度に認められます。
損害の賠償という考え方ですので、実際に支払っていない場合には不当利得になってしまうという考え方です。

このように自賠責と弁護士会の基準を比べても、そう大差はありません。よほど大きな葬儀を挙げなければ自賠責の基準でも事が足りると考えられます。

息子を亡くした親が、盛大に葬儀をしてあげようと９００万の葬儀を執り行いましたが、裁判所が認めた額はやはり１５０万円程度という判例があります。損害の公平な分担から逸脱し、加害者側からすれば予期せぬ負担という事で１５０万円以上は認められないという判断だと考えられるでしょう。