交通事故問題解決サポート

過失割合・相殺

 過失相殺とは

交通事故においての、双方の過失に応じて賠償責任を負担し、賠償額について過失割合に関して賠償額を相殺することをいいます。
過失相殺の趣旨は、損害の公平な分担にあります。 過失相殺については、民法722条2項により定められています。

 何が過失割合の基準とされるのか

裁判所は何を基準にして、過失割合を決めているのか?
過去の裁判例などの蓄積により、以下の一定の要素を基準として、決定していると思われます。
■ 道路交通法による基準
■ 交通事故当事者の関係(歩行者×四輪車 四輪車×四輪車 四輪車×二輪車等の別)
■ 交通事故発生時の環境(交通状態 昼夜の別 天気等)
■ 交通事故発生の予測可能性・結果回避可能性(民法の原則による相当因果関係に基づくものと、考えられます。)

 自賠責保険・任意保険における過失相殺の違い

自賠責保険における、過失割合については被害者に重大な過失がなければ、なされない取扱いになっています。 自賠責保険は被害者救済を目的としているためです。
具体的には、傷害事故に関しては、前提として、自分の過失割合が100%でない場合に、70%以上の重過失があった場合には20%の減額、死亡・後遺障害事故は70%以上で30%減額、90%以上で50%の減額という取り扱いです。
このように、自賠責保険においては100%の過失がなければ、一定の金額が支払われます。

これに対して、任意保険会社は営利を目的とし、商売としてやっているわけですから、過失割合に関しては厳格に査定されます。
例えば傷害事故の場合に、自賠責保険で自己の過失割合が30%の場合は、減額はなされませんが、任意保険の場合には、きっちり30%減額されます。
実務的には、判例タイムズが参考にされています。

 民法722条2項

被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。

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