搭乗者傷害保険は被保険車の搭乗者に対して保険金が支払われます。
この搭乗者には運転手本人も含まれます。（同乗者は当然に含まれます。）
人身傷害補償保険とは違い、被保険車に搭乗中以外の場合には保障されません。

この保険は他の保険と違い加害者からの賠償金や、自損事故保険、無保険車傷害保険等とは無関係に損益相殺されず支払われます。過失割合にも影響しません。

また、保険金の等級にも影響しませんので、保険金を請求しても翌年に等級が下がることがありません。

この保険金は、被保険車に「搭乗中の者」が被った死傷損害に対して支払われるものです。
「搭乗中の者」の要件として各社の約款によって多少異なりますが、車両において「正規の乗車用構造装置のある場所に搭乗中の者」で損害を被った場合等と記載されていると思います。
通常、人が乗らない様な荷台やトランクに搭乗中や、窓から身を乗り出す「ハコ乗り」等の乗り方にそって被った損害には保険金は支払われません。

保険金の支払いについて現在では、入院通院の日数ではなく、「部位別」の症状によって支払額が固定されている契約が多くなっています。
部位別とは入院通院の日数に関わらず、腕の捻挫なら5万円、骨折なら30万円とあらかじめ金額が決められているものです。
日数によって支払われる契約の場合は、入院の場合の最高額は保険金額の0.15%、通院の場合は0.1%となっていますが、保険会社によっては日数による支払い契約の形態は廃止されている所もあります。

搭乗者傷害保険のメリットとしては、過失割合に関わらず支払われ・損益相殺されない事と、保険等級が下がらない事にあるので、交通事故に遭った場合には保険会社に申請の問い合わせをすることをおすすめします。